ちばわんだより

不幸な動物を助けるために何かしたい。そんな想いを抱く読者も多いのではないでしょうか? 15年間で延べ5000頭を超える犬や猫たちを救い、新たな家族を見つけて きた動物愛護団体「ちばわん」の活動を通してあなたにも「できること」、ちょっと考えてみませんか?

  • 第1回「ちばわん」ってこんなとこ!
  • 第2回 参加してみよう!
  • 第3回 里親になろう!
  • 第4回 猫を保護したら
  • 第5回 Coming Soon...
  • 第6回 Coming Soon...

Dot

第1回 「ちばわん」ってこんなとこ!

文・写真 高橋美樹

想いを抱く一人

「私自身、幼い頃からの動物好きに加え、虐待されて大やけどを負った子猫を保護したのを機に、『動物たちのために何かしたい』。そんな想いを抱いていました」と、代表の扇田桂代(おうぎたかよ)さん。法律事務所でフルタイムの仕事に就きながら、最初は売り上げの一部が愛護団体へ寄付される書籍などを購入することから始め、休日は愛護団体が主催するイベントの一日ボランティアに参加したのが「第一歩」。「当初は自分が団体の代表になるなんて考えもしなかった」といいます。

Dot

ちばわん発足

転機は、「当時住んでいた千葉で多頭飼育崩壊の現場が助けを求めているのを知った」こと。「この問題に個人で対応するには限界があり、団体を発足する必要に迫られて、何度かイベントで顔を合わせていた吉田美枝子さん(副代表)と共に15年前に立ち上げたのが『ちばわん』の始まりです」。

自宅で2頭の犬と30頭の猫と暮らす扇田さん。

Dot

無理せず気軽に

しかし団体と言ってもわずか数名で、みんな仕事を持つ身。「たくさんの協力者が必要でした。そのためには少しでも間口を広く、敷居を下げなきゃと。そこで、『無理せずできる範囲で』と、『楽しく気軽な雰囲気作り』が鍵になると思いました」と扇田さん。

 現在では250名超のボランティアを抱える団体に成長し、犬と猫の割合も半々に。個人からは受け入れず、犬は千葉県動物愛護センター、猫は千葉県と横浜市の愛護センターからの受け入れに特化しています。

自宅で2頭の犬と30頭の猫と暮らす扇田さん。

Dot

「ねこ親」につなぐ

シェルターを持つ愛護団体も多い中、あえて持たないのは「前述のレスキュー現場が保護犬たちを集めたシェルターが立ち行かなくなったケースで、最初に運営の難しさを目の当たりにした」から。そのため、殺処分を免れた約300頭が、現在100組の預かりボランティアの家庭で新たな家族「いぬ親さん・ねこ親さん」を待っています。この日お邪魔した「保護猫カフェブラン」も、預かりボランティアの岡本久美江さんが「成猫の譲渡のチャンスをもっと増やしたい!」と、2年前にオープンしたお店です。

「一部の熱心な愛護家がトップダウンで活動すべてに干渉する」のではなく、「さまざまな人が自発的に役割を担う」ことで、多くの犬や猫を幸せに。
 ちばわんの挑戦は、続いています。

保護猫カフェブラン

最年少は個性的な模様のダイスケ君 オーナーの岡本さん

Dot

保護猫カフェブラン
神奈川県横浜市青葉区荏田町1150-40 白亜館2F
営業時間/11:00〜20:00(L.O.19:00) 定休日/月・木曜日(祝日は営業、翌日休)
猫部屋/30分600円〜 カフェ/紅茶(ポット)600円 他
※猫部屋へは15歳未満入場不可。臨時休業あり。
https://www.neko-cafe.info

Dot

第2回 参加してみよう!

文 高橋美樹・写真 ちばわん

参加者は多種多様

「愛護団体でボランティア」と聞くと、「ちょっとハードルが高いかも……」と尻込みしてしまう人もいるかもしれません。しかし、前回ご紹介した「ちばわん」代表の扇田桂代さんも、最初の一歩はイベントの“一日ボランティア”でした。
「うちでは現在250名を超える方が登録してくださっていますが、仕事や家庭の事情によって参加頻度や考え方もさまざまですし、それぞれが得意分野を活かして『できる範囲で無理なく』というのが特長です」とのことで、中には海外を飛び回りながらメールで打合せし、帰国時に愛護センターで猫の保護活動に従事している現役キャビンアテンダントさんや、動物はあまり好きじゃないけれど車の運転が好きで「趣味が役に立つなら」と、“運搬ボランティア”を買って出る人もいて、その動機や背景も多種多様だそう。

Dot

預かり・イベント・運搬ボラ

それに一口に「ボランティア」と言っても内容もさまざま。ちばわんでは大きく分けて、保護動物に新たな家族が見つかるまで家庭で飼育する“一時預かりボランティア”、譲渡会で会場設営やチャリティーフリマでの販売などを手伝う“イベント運営ボランティア”、愛護センターから家庭への動物運搬などを担う“運搬ボランティア”の3つがあり、例えば預かりボランティアの場合は、「仕事をリタイアされた年配の方や転勤族の方など、さまざまな事情から終生飼育には不安があるけれど猫と暮らしたいと考えている方には特にお勧めしたいですね」と扇田さん。しかも、食費や猫砂など日常的に必要なものは各自で用意する必要があるものの、“心配の種”になりやすい医療費は団体で負担してくれるのも心強いのではないでしょうか。

Dot

あなたのスタイルで

また直接参加は難しくても 「物資や治療費の援助も活動維持のためにはとても助かります」とのこと。ペットシーツやキャットフードはもちろんのこと、古新聞やタオル類などペット飼育していない家庭でも見つかりそうなものも多いので、まずは現在募集中の物資一覧をHPでチェックしてみることから始めてみては?
「HPではボランティアさんの参加のきっかけや感想など生の声も掲載しています。まずはあまり難しく考えずに、お近くのイベントに遊びに来てみてください」と扇田さん。あなたに合うスタイルで、猫たちを笑顔にする一歩を踏み出してみませんか?

  • 今年2月に開催された「市川ねこ親会」に参加し、見事ご縁がつながったセナちゃん
  • 会場ではチャリティーグッズも販売。

Dot

第3回 里親になろう!

文 高橋美樹・写真 ちばわん

保護猫に家族を

人知れず多くの苦労を経験してきた保護猫たちだからこそ、今度は幸せを掴んで天寿を全うしてほしい。それは猫好き皆の願いです。そしてそのためには、「一頭でも多くの猫に“温かい家族”を見つけてあげること」だと、「ちばわん」代表の扇田桂代(おうぎたかよ)さんは言います。専用シェルターを持たない「ちばわん」では、保護された犬や猫約300頭が、現在100組の預かりボランティアの家庭で新たなご縁を待っています。

Dot

譲渡までの流れ

「ちばわん」の場合、“出会いの場”は週末などに関東近郊で開催される「ねこ親会」(犬は「いぬ親会」)と呼ばれる譲渡会に出向いて探すか、HPの「ねこ親さん募集」ページから探すケースの2通り。それに加え、以前ご紹介したボランティアが運営する保護猫カフェ「カフェブラン」(横浜市)や、「和猫かふぇ」(横須賀市)を訪れるのもオススメです。いずれも迎えたい猫がいれば、飼育環境が整っているかなどを確認するアンケート審査を受け(HPから応募の場合は対面での「お見合い」後)1ヶ月間の「お試し生活」を経て、うまくマッチングが行けば正式譲渡となります。

Dot

今では可愛い末娘

ちばわんから、初めて保護猫を「2匹目」として迎えた藤野さん一家。HPで生後約5ヶ月の「こうめ」ちゃんに出会い一目惚れ。「早速預かりボラさんのブログを見ると、愛情を持ってお世話されているのが伝わり、住所も同じ市内だったので是非この方から譲っていただきたくて申し込んだ」とのこと。事前に「あまり人馴れしていない」と聞いていたものの、来た翌日には家族にゴロゴロと甘えてくれ、心配だった先住猫「こむぎ」ちゃんとも最初は別室に隔離して徐々に慣らしていくことで、1ヶ月後には無事打ち解けたそう。「今では甘えん坊で可愛い娘。2歳の長男が『うめちゃん大好きよー』と言って一緒に遊ぶ姿を見ると、うちの子になってくれて本当に良かったなぁと嬉しくなります」と藤野さん。

Dot

「嬉しい」の連鎖

「保護猫もねこ親様も、両方が幸せになるんだなぁと実感する瞬間がとても嬉しい。特に大怪我や病気、大変な境遇を乗り越えた子に卒業が決まった時はつい号泣してしまうこともあります」とは、ちばわん「猫担当」の幸丸(こうまる)夕起さん。
「嬉しい」の連鎖は猫も人も幸せにします。あなたも準備が整ったなら、素敵な出会いを探してみてはいかがですか?

  • ちばわんでは引き渡し時に家族全員での記念撮影が決まり。「こうめは6人目の家族です」
  • お転婆盛りで子供たちのことも怖がらず、おやつをもらったり良き遊び相手になっているそう

Dot

第4回 猫を保護したら

文・高橋美樹 イラスト・おかやまたかとし

まず病院へ

「動物病院での受診が先決です」と、「ちばわん」猫担当の幸丸夕起さん。「とはいえ、目も開いていない赤ちゃん猫やヨチヨチ歩きの子猫は体温の低下が命取りに。タオルや湯たんぽなどで、まずは『保温を最優先』しましょう(詳しい手順はちばわんHP内「こんな時どうする?/猫を保護した場合」を参照)。IllustCat1成猫の場合は迷い猫の可能性も考え、警察や保健所に届けておくことも必要です。また、耳カットされていたら地域猫の場合も。近所で外猫のお世話をしている方などに尋ねてみましょう」。

Dot

ねこ親さんを探す

猫をあなたの家族として迎え入れることができれば一番ですが、それが叶わない場合には、猫の体調が落ち着いた頃から「ねこ親」さんを探しましょう。広く募集を募る場合は、近隣の動物病院やスーパー、ペット用品店などにポスターを貼らせてもらったり、ネットで地元の掲示板や里親募集サイトに掲載するのも手です。「ちばわんでは、個人で保護した猫の引き取りや『ねこ親会』への参加は受け付けていませんが、HP上で情報掲載のお手伝いは行っています」と幸丸さん。

Dot

魅力をアピール

募集には、その子のとびきり可愛い写真を用意しましょう。性格やチャームポイント、プロフィールなども忘れずに。「ブログやSNSに情報をアップするのも有効です。URLを添えておけば、興味を持った方が猫の日常や最新情報を知ることができます。IllustCat2個人的には、気軽に始められて写真投稿も簡単なインスタグラムが閲覧数も多くておススメ。『#猫里親募集中』『#保護猫』などのハッシュタグを付けておくと可能性が広がります」と、幸丸さん。

Dot

譲渡は慎重に

いずれにせよ、ねこ親選定は慎重に、細心の注意を払いましょう。「中には環境が整っていないにもかかわらず安易に猫を引き取る無責任な人や、里親詐欺なども実在します。身分証明書提示やお見合いなどの煩雑な手続きを省略せず、家族構成/住環境など聞きにくいと思うようなこともきちんと確認を。本当に猫の幸せを願い、その子と暮らしたいと思う希望者さんなら全て快く応じてくださるはずです。その後の無断放棄や無断譲渡を防ぐためにも譲渡契約書を交わすことも有効です」と幸丸さん。ちばわんでは契約書の提供も行っているとのこと。「猫を保護し、ねこ親さんを探すことはとても勇気ある行動。IllustCat3不安は一人で抱えこまず、是非周囲の経験ある方や、ちばわんのような愛護団体にも相談していただければと思います」。
あなたの勇気と善意で繋がった命のバトンが、最高のねこ親さんに繋がりますように!

PAGE TOP