Today’s Voice営業部 スーパー店長 金子 弘孝さん
環境に流されず自分の仕事に真摯に向き合い、18年のキャリアの中で先輩から学んだことに加え、
日々インプットを重ね柔軟に仕事をこなす。
自分のやり方に人を巻き込んで結果につなげるそんな芯を持った人間。
常にベストなお店作りを追求する姿は、他のスタッフの手本となっている。
そんな金子店長に、仕事への思いや服のこだわりをお聞きしました。
Text_Kodai Yasuno
#01ファッション業界への憧れから入社を決意。様々な役職の中で成長。
Qまずは入社のきっかけと現在までの経歴を教えてください。
前職は広告代理店の営業で毎日スーツを着て仕事をしていました。”もうスーツは着たくない”と思ったことが、転職のきっかけでした(笑)。そんな時に求人を見つけて、昔からファッション業界への憧れもあったため、この業界に飛び込んでみようと思い入社を決めました。
入社をして最初に千葉の店舗に配属され、4年間勤務したのち大阪に転勤となり、そこで15年間勤務しました。店長からグループリーダー、さらには近畿圏9店舗を統括するスーパーバイザーまで経験させていただきました。
Q様々な役職を経験されたとのことですが、一番成長のきっかけとなったことはなんでしょうか?
店長からスーパーバイザーに抜擢していただいた時、全く別の職種だと感じました。
それまで1店舗のマネジメントに集中していましたが、スーパーバイザーは同時に何店舗も管理する必要がありました。
私は9店舗をマネジメントするために、事前に個店ごとの実績など数字を下調べして把握し、各店舗の店長との打ち合わせに臨むなど、仕事をていねいに効率よく進める方法を考えて行動するよう意識していました。
競合他社の仕掛けに対して、自社がどう対応するか、それぞれのお店の強みをどう活かすかなど戦略を立てる必要があり、勉強しなければならないこともたくさんありました。
大変なことは多かったのですが、その時の経験が今でも活きていると実感しています。
#02ハイテクスニーカーがファッションへの興味のきっかけ
Q最初にファッションに目覚めたきっかけはなんでしたか?
最初にファッションに興味を抱いたのは、1995年のハイテクスニーカーブームの時でした。
その当時、私は高校生でハイテクスニーカーがどうしても欲しかったのですが、欲しいものはプレミア価格になっていて手を出すことができず、悔しい思いをしたんです。そこから服にも興味を持ち始めました。
Q今までどのようなファッションを経験されてきましたか?
20代の頃はアメカジブームで、ダウンタウンの浜ちゃんのようなアメカジスタイルにハマっていました。その当時はゆったりとしたスタイルが多かったのですが、年を重ねるにつれて段々シルエットが細くなってきています(笑)。
現在は、その時々のトレンドを踏まえたうえで自分のシルエットや自分のスタイルに落とし込んで服を選んでいます。
Coordination
金子さんのコーディネートのポイント
チェスターコート
あくまでもシンプルにこだわる
金子さんのファッションに対するこだわりを教えてください。
基本はシンプルだけどよく見ると他の物とは違うディティールにこだわっている服を選んでいます。また、経年変化というか、長く使い続けた時の”味”のある質感みたいなものも好きで、一つのものを長く使い続けています。
今回のコーディネートの中での一押しアイテムはなんですか?
ここ数年はロングコートがトレンドですが、今回のポイントは着回しがしやすいウール生地のチェスターコートです。このコートは素材感、着心地など高品質でデザイン以外にもこだわりが詰まった1着です。
素材感にこだわった着回しのしやすいチェスターコートをポイントに
今回のコーディネートでのポイント、こだわりを教えてください。
今回選んだウール生地のチェスターコートはカジュアルにもクラシックなスタイルにも着回すことができる万能な1着です。今回は、カジュアルなコーディネートを意識して選んだのですが、実は私、スーパーなで肩で……。そうなると、コートを着たときに通常の肩幅の人より体型が細身に見えるんです。
そのため、パーカーを着ることで首元にボリュームを出すラフなスタイルのカジュアルコーディネートにしました。パーカーは、シンプルなデザインですが裾がカットオフされていて、さりげないお洒落ができる点がいいなと思っています。カチッとしすぎないラフなコーディネートが好きなので、コートにパーカーを合わせ、さらに細身のパンツに足元のスニーカーでボリュームを持たせてバランスよくしています。
ファッションライターのつぶやき
クラシックな印象になりがちなチェスターコートを見事にカジュアルに着こなされていました。
特に足元のスニーカーでスポーティーさを加えているスタイルがとても素敵な印象でした。
お持ちのパーカーにウール生地のチェスターコートを合わせるだけで、こなれ感がでるスタイルが実現できますね。
ダウンジャケット
ディティールでお洒落を演出
2着目のコーディネートのポイント、こだわりを教えてください。
私はシンプルだけど細部にまでこだわっている服が好きでして。
今回選んだダウンジャケットは、シンプルですが、機能性とこだわりの詰まったディティールに惹かれ購入したお気に入りの1着です。
撥水性に優れ、とても軽いので着やすさはもちろんですが、よく見ると細部までデザインのこだわりがあります。
ファッションライターのつぶやき
金子さんならではのシンプルなモノトーンスタイルは、2着目のおすすめコーデとしてご紹介したダウンジャケットの中の白ニットとスニーカーの組み合わせには色合いを合わせたことで、コーディネートに統一感がありましたね。
まとまりのある大人カジュアルなスタイリングがとても印象的です。
#03健康診断の結果がきっかけでロードバイクを始める
Qお休みの日はいつもどのように過ごされていますか?
数年前に健康診断の結果でコレステロール値が高いという結果が出てしまいまして……。
それがきっかけで2年前からロードバイクを始めました。休みの日は川沿いの道をロードバイクで疾走したり、目的地を決めて美味しいものを食べて帰ってくるという楽しみ方もしています。
いつもは大体7、8kmほど走っているのですが、ロードバイクを購入して初っ端、道具もないのに60kmを走った経験があって、そこからロードバイクで疲れや苦しみは感じなくなりました(笑)。
ロードバイクを始めたおかげで最近体も引き締まってきました!
#04感謝の気持ちを常に持ちながら仕事に励む
Q仕事をする上で一番大切にしていることはなんですか?
当たり前のことではありますが、”ありがとう”と感謝の気持ちを伝えることをルールに仕事をしています。
入社当初は頑張らないと!という気持ちが強く出てしまい、先輩社員に代わってスタッフに対して常に厳しく指導をしていた時期もありました。その後、自分が店長になってマネジメントをしてみると、厳しさだけではスタッフが楽しくないのではないかと感じました。店長になって改めてスタッフのことを考えたときに、自分だけでなくスタッフみんなの成長がすごく嬉しいと感じて、みんなの成長を考える気持ちが強くなってきたんです。それからはスタッフへの感謝を伝えるようにしています。
Q金子さんの目指す姿や今後の目標を教えてください。
今の私の仕事のやり方や考え方、あり方は入社当初、一番最初に配属された店舗の店長とスーパーバイザーの影響が大きいです。その方たちがすごくカッコ良くてそんな姿を目指して仕事をしてきました。
入社当時はもちろん接客がメインとなりますが、売り場至上主義的な考えが中心となっていました。匠の技みたいな考え方が多くて、店舗によって売り場や、同じ商品なのに打ち出し方なども大きく異なっていました。
先輩方からかっこいい売り場づくりを学び大変勉強になりましたが、次の世代にノウハウを伝えていくためにもそれだけでは限界があると感じています。先輩方に教わった匠の技を活かしつつ、様々な役職で培った経験を活かしてチェーンストアならではの仕掛けも取り入れ、後輩たちがすぐに吸収して成長できる環境を作って行きたいと思っています。
金子さん2020年秋冬おすすめコーデまとめ
・ロングコートの生地にこだわることで、気分に合わせてカジュアルにもクラシックにも着こなす。
・機能性と細かいディティールにこだわったシンプルな服で、さりげないお洒落を。
シンプルだけどお洒落な大人スタイルをテーマに、スーパー店長の金子さんに、おすすめコーディネートと服選びのポイントやこだわりをお聞きしました。
モノトーンのアイテムも着こなし方次第で、こなれた感を演出することができますね。
金子さんのシンプルで大人カジュアルなスタイリングは、ぜひお洋服選びの参考にしてみてください。